Toru Takemitsu’s music from Akira Kurosawa’s film “Dodes’kaden” - 1970

武満徹〜鈴木大介編:どですかでん Dodes’kaden by Toru Takemitsu arranged by Daisuke Suzuki played by Hiroshi Kogure & Daisuke Suzuki guitars : Yuichi Imai Recorded at Oumi Gakudo 6/13/2021 Recording engineer : Toshiyuki Takahasi Camera : Fumiatsu Hattori & Hiroshi Kogure Edit : Hiroshi Kogure 1970年の黒澤明監督作品『どですかでん』は、日本の貧しくがむしゃらな最後の戦後の一時期を幻想的に描いた群像劇です。ちょうど同じ年に生まれた僕も、ほんとうに朧げではありますが、あのような風景が記憶のどこかに眠っています。 武満さんの音楽は明るく、同時に少し哀しく、ちょっと戯けたような雰囲気も持ち合わせたとても美しい音楽で、ここでは映画の中に現れるいくつかのテーマをメインテーマと共に演奏しています。 これまで、 2000年に渡辺香津美さんと、 昨年、荘村清志さんと レコーディングしており、 どちらも尊敬する先輩との感動の共演でしたので、 ぜひそちらもCheckしてみてください!! なお、この作品は以下のように出版されています。 以下に、以前に僕のblogに書いた編曲ノートを引用します。 「どですかでん」のメインテーマは 2000年に発売された同名のアルバムの中で 渡辺香津美さんと共演するために編曲したのが最初です。 この時はメイン・テーマをもとに 映画にも出てくる弾むようなヴァンプの後 香津美さんのアドリブが入るアレンジでした。 その後、香津美さん、cobaさん、ヤヒロトモヒロさんと僕のカルテットで 武満さんの映画音楽を演奏するバンドが何年か行われていたときに、 cobaさんによるこの曲のアレンジで、 今回の編曲のリハーサルマークBとCのパートのテーマが使われていました。 「どですかでん」で武満さんを知って心酔し、 師と仰いだcobaさんならではの慧眼がとても印象に残りました。 これは今記憶を頼りにお話ししていますが、 黒澤監督はご自身で映画のサウンドトラックにふさわしい クラシックの名曲のイメージを予め思い描いてしまわれることがあるそうで、 この「どですかでん」(の多分メインテーマ)も 『ビゼーの「アルルの女」のような曲』、 とリクエストされて武満さんがお困りになった、と言う話をどこかで 読んだことがあります。 確かに黒澤監督の初期の作品、「素晴らしき日曜日」でも あらすじに大きく影響してくるシューベルトの「未完成」をはじめ 「楽興の時」なども使われていますし、 クラシック音楽への造詣が深い監督だったのですね。 2016年の武満徹さん没後20年のときに、 今回出版された映画音楽の大半を編曲し、録音したのですが、 その時にたくさんの武満さんの映画音楽の自筆スコアを参照できる&
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